免疫療法で訴訟に発展したケースについて

免疫療法で訴訟に発展したケースとは?

このエントリーをはてなブックマークに追加
稀なことではありますが、免疫療法が原因で訴訟へと発展しまったケースがあります。そのうちのほとんどは身内が亡くなった悲しみや怒りなどから遺族が医師を訴えたものです。実際に訴訟へと発展した例をひとつだけ取り上げて、免疫療法の注意点について考えたいと思います。

医師の説明義務違反で訴えられたケース


食道がんの男性Tは、医師Aから「手術での治療が可能である」と言われ、別の病院で詳しい検査を受け、そこで医師Bから手術の詳しい説明と、放射線と抗がん剤の使用を併用できるという説明を受けました。

スポンサーリンク


一方で、男性Tは免疫療法を専門に行っている医師Cとも面識があり、免疫療法を受けたいと言ったため、医師Aと医師Bは男性Tの治療から手を引き、男性の意向を尊重して医師Cにその後の治療を任せました。

医師Cは、医師Bが提供した「診察情報提供書類」を見て、手術や放射線治療、化学療法が可能であることを知ると、それらと免疫療法を併用することを薦めました。しかし、男性Tはそれを断り、免疫療法のみで治療を行ってお欲しいと言いました。

その後、医師Cは経過を見つつ、男性Tの意思を尊重して免疫療法を行っていきましたが、病態は改善されず、男性Tは最後には亡くなってしまいました。それに対して遺族が「医師の説明義務違反」として訴えを行いました。

裁判所による判決は?


結果からお話しすると、裁判所は医師の側の説明義務違反として100万円の損害賠償請求を認容しました。実際のところ、医師の側の説明義務違反と患者の死亡には関連性がない、ということが認められました。しかし、医師は患者に対して可能な限り治療結果の可能性について説明すべきであり、その部分が足りなかった、と判断されたため、損害賠償の支払いが求められる結果になりました。

患者の側としては、免疫療法の効果はケースによって異なり、がんが進行する可能性もあることを知っておかなければなりません。後になって医師を相手に争うのはお互いストレスになります。治療を選択する段階で満足のいくまで説明を求めるなどして、医師とコミュニケーションを図るのは大切なことです。

スポンサーリンク

このエントリーをはてなブックマークに追加