免疫療法の歴史について

免疫療法の歴史とは?

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免疫療法の歴史は1890年代にさかのぼります。がんの免疫療法を発見したのはアメリカの外科医、ウィリアム・コーリーであると言われています。ここではその歴史について紐解きましょう。

がんに対して細菌を使う治療方法


ウィリアム・コーリーは1862年生まれ、悪性腫瘍の研究を専門にしていたアメリカの外科医です。1890年代のある日、ウィリアム・コーリーは喉に悪性腫瘍がある患者に対して、今でいう溶連菌を意図的に感染させる治療法を用いました。

この男性は細菌感染の影響で高熱になり、悪性腫瘍が明らかに小さくなり、最後には消滅したのです。このことからウィリアム・コーリーは、がん患者に細菌感染させることで、体内の免疫系が刺激されて活発になり、がんを攻撃する、ということに気が付いたのです。

こうして免疫療法は発展していった


ウィリアム・コーリーはその後も研究に研究を重ね、がん患者に対して溶連菌を直接注射する治療を続けました。その結果分かったことは、注射により溶連菌に本格的に感染した患者は、さらに治療効果が上がり、がん細胞が体内に複数個所転移している患者に対しても効果が確認できたのです。

しかし、残念ながらコーリーの研究記録は古く、患者の体温や発熱期間の長さなどのデータが欠けていることから、現在の医療の治療効果と正確に比較することは困難です。また、コーリーの患者のほとんどは、この免疫療法と同時に放射線治療も受けていたことが分かっています。

さらに、1900年代に入ると放射線療法が発展を遂げ、放射線によって痛みもなくがんを即座に消滅させることができることから、免疫療法よりも放射線療法に重きが置かれていきました。

現代の免疫療法とは?


現代においては、溶連菌を注射することはないでしょう。なぜなら、溶連菌の感染には危険も伴うからです。現代多く利用されているのは、細菌を使用することなく免疫系を活性化させる方法です。

免疫療法にはいくつも種類がありますが、そのほとんどは患者の血液からTリンパ球を取り出し、薬剤を用いて増殖させ、患者の体内に戻すという方法がとられています。

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